資金調達の専門家が伝授!創業時の中小企業・個人事業主が活用できる資金調達方法3選

電卓とメモ

起業時や、事業拡大時など様々なビジネスシーンでまとまった資金が必要となってきますね。

しかし、どんな方法でどこから資金を調達したらいいのかとお悩みになっている方も多いのではないでしょうか?
 
近年では、クラウドファンディングサイトが話題になっており、興味を持たれた起業家の方も多いです。
しかし、実際はクラウドファンディングでの資金調達の成功率は30%と決して高いものとは言えません。

そこで今回は、資金調達の方法の一覧から中小企業や個人事業主が実際に活用できる資金調達の方法を取り上げました。

ぜひ、資金調達の参考にして事業をスタート、拡大してください。

創業融資サポート

1.資金調達の方法 一覧

資金調達の方法はおおまかに9種類あります。
それぞれの特徴を理解し賢く選択する必要があります。

以下一覧に特徴や難易度、メリット・デメリットについてまとめましたので確認してみてください。

資金調達方法 マトリクス図

資金調達方法のマトリクス図 難易度と調達額

【資金調達方法別】 調達額比較表

資金調達方法調達額 平均
①自己資金できるだけ多く
②親族・知人からの借入両者の取り決めによる
③金融機関融資1,500万円
④補助金100万円
⑤クラウドファンディング数十万円~数百万円
⑥ファクタリング数十万円~数百万円
⑦ビジネスローン数十万円~数百万円
⑧エンジェル投資家100万円~500万円
⑨ベンチャーキャピタル数千万円~数億円

【資金調達方法別】 申込から入金までの期間の比較表

資金調達方法申込から入金までの期間
①自己資金なし
②親族・知人からの借入両者の取り決めによる
③金融機関融資1カ月~2カ月
④補助金事業実施後、報告書の提出から1カ月後
⑤クラウドファンディング平均4~5カ月
⑥ファクタリング即日~数日
⑦ビジネスローン即日~数日
⑧エンジェル投資家1週間~1カ月
⑨ベンチャーキャピタル3ヵ月以上

【資金調達方法別】 返済義務の有無の比較

資金調達方法返済義務
①自己資金なし
②親族・知人からの借入あり
③金融機関融資あり
④補助金なし
⑤クラウドファンディング金銭の他、商品サービスによるリターン
⑥ファクタリングあり
⑦ビジネスローンあり
⑧エンジェル投資家なし
⑨ベンチャーキャピタルなし

【資金調達方法別】 難易度比較表

資金調達方法難易度
①自己資金
②親族・知人からの借入
③金融機関融資★★★
④補助金★★★★
⑤クラウドファンディング★★★★★
⑥ファクタリング★★
⑦ビジネスローン★★
⑧エンジェル投資家★★★★★
⑨ベンチャーキャピタル★★★★★

※難易度は★1~5で表しています。★の数が多いほど、難易度の高い資金調達方法です。

      

①自己資金

自己資金は、起業を検討した時に、まず初めにとりかかってほしい資金調達の方法です。

開業時に必要な資金の1/3は自己資金で用意できると理想的です。
起業を考えたらまず、毎月コツコツ通帳に貯めていきましょう。
退職金も自己資金とすることができます。

また、株で投資をしている、保険などで貯めている資金があるといった場合は解約して現金化し自己資金とすることも可能です。必要に応じて検討しましょう。

自己資金のメリット
・起業後の財務の安定が図れる
・自己資金が多ければ多いほど精神面の安定にもつながる
・自己資金が多ければ多い方が融資が受けやすくなる

    

自己資金のデメリット
・自身の生活を考えずに自己資金を全て事業に使ってしまうと生活が回らなくなってしまう恐れがある

     

②親族・知人からの借入

銀行からの借入額が希望額に達しない場合に頼れる親族や知人がいる場合は検討したい資金調達方法です。

借入をするときは親族間でも必ず「金銭消費貸借契約書」を作成し、返済時は銀行の口座間で記録を残してください。
税金の中で一番高いと言われている、贈与税がかかってしまう可能性があります。

親族・知人からの借入のメリット
・銀行からの借入のような審査がなく信頼関係で資金調達ができる
・比較的、早期に資金調達ができる

     

親族・知人からの借入のデメリット
・きちんと「金銭消費貸借契約書」を作成しないと贈与税がかかる可能性がある
・親族や知人とのトラブルが発生した時に返済を求められる可能性がある

    

③金融機関融資

最もメジャーな資金調達方法です。
金融機関からの融資は次の3種類があります。

【金融機関からの融資の種類】
1.日本政策金融公庫からの融資
2.保証協会付き銀行融資
3.プロパー融資

③-1.日本政策金融公庫の融資

日本政策金融公庫とは、日本政府が100%出資している政策金融機関です。
日本政策金融公庫は、個人の小さな企業にもなんとかして融資をしたいという姿勢で接してくれる、創業融資に最も積極的な金融機関と言えます。

日本政策金融公庫のメリット
・創業融資に積極的
・融資実行まで1カ月とスピードが速い
・無担保・無保証人で借入ができる

    

日本政策金融公庫のデメリット
・開業資金の10/1の自己資金が必要
・創業計画書の提出や面談が必要

③-2.保証協会付き銀行融資

民間の銀行から融資をうける資金調達の方法の一つです。
保証協会付き銀行融資とは、融資金の返済ができなくなってしまった時に信用保証協会という機関が代わりに銀行へ返済をしてくれる制度のことです。
銀行は、創業まもない会社など貸したお金が回収できないリスクの高い会社には直接お金をかしてはくれませんが、
信用保証協会が保証をしてくれるのであれば、銀行は融資してくれるといったものです。

保証協会付き銀行融資のメリット
・銀行との付き合いができ、今後も相談に乗ってもらえる
・借入の実績をつくることで信頼を得ることができ今後の借入の際に有利になる可能性もある

   

保証協会付き銀行融資のデメリット
・銀行内の融資審査と保証協会の融資審査の両方を通さないといけない
・申込から融資実行まで2カ月以上かかる
・保証人が必要
・保証料がかかる

③-3.プロパー融資

信用保証協会をつけず銀行が直接、融資を行う制度です。
メリットも大きいですが、審査が極めて難しく単に業歴が長いだけでは受けることができません。
銀行にとってもリスクの高い融資のため、会社の財務状況など会社の信用度を示す必要があります。

プロパー融資のメリット
・融資額の上限金額がない
・プロパー融資をうけたという実績が会社の信用力になる

    

プロパー融資のデメリット
・審査が厳しい
・返済期間が短い

    

④補助金

補助金とは、国や自治体が経済の活性化のために、企業や個人事業主の事業のスタートや拡大をお金を交付することで支援してくれる取組です。
補助金は、条件や審査をクリアすることで資金調達をすることができます。
融資とは違い原則、返済の義務はありません。
補助金の種類によっては100万円単位で受給できるものもあります。
ただし、補助金の受給は後払いの為、先に支払いが必要になってきます。

補助金のメリット
・返済不要でもらえるお金
・採択されることで金融機関や取引先からの信用が得られます

補助金のデメリット
・審査や対象となる経費などに条件があり必ずもらえるものではない
・原則後払いのため先に支払いが必要
・入金まで時間と手間がかかる

     

⑤クラウドファンディング

クラウドファンディングとは、インターネットを通じて不特定多数の人に資金の提供を呼びかけ、事業趣旨に賛同した人から資金を集める資金調達の方法です。
支援者には商品やサービスの提供によるリターンや金銭的リターンがあります。
中には寄付型で支援者にリターンがないものもあり、災害や環境、子どもへの支援など社会貢献を目的としている事業が多いです。
事業者はクラウドファンディングのサービスサイトに登録を行い資金の提供を呼びかけます。

クラウドファンディングのメリット
・融資のような条件や厳しい審査がなくどのような企業でも資金調達ができる可能がある
・資金調達と同時に宣伝することができる
・商品やサービスに需要があるのかテストマーケティングができる

    

クラウドファンディングのデメリット
・資金が集まるとは限らない。(成功率平均30%)
・商品サービスを盗用される可能性がある

    

⑥ファクタリング

ファクタリングとは売掛債権をファクタリング会社に買い取ってもらうことで資金調達をする方法です。
売掛債権をファクタリング会社に買い取ってもらうと売買手数料を引いた金額が振り込まれ売掛債権を早期に現金化することができます。
自社とファクタリング会社のみで行う2社間ファクタリングと、自社と取引先とファクタリング会社とで行う
3社間ファクタリングがあります。

ファクタリングのメリット
・最短即日に資金調達ができる
・担保や保証人なして資金調達ができる
・自社の業績や財務状況にかかわらず資金調達ができる

ファクタリングのデメリット
・ほかの資金調達方法と比べると手数料が高い(2社間ファクタリングが10%~30%、3社間ファクタリングでは1%~10%)
・3社間ファクタリングを行う場合取引先からの信用落ちてしまう可能性がある
・危険なファクタリング業者もある

     

⑦ビジネスローン

ビジネスローンとは、無担保・無保証人で借入が可能な資金調達方法です。
審査もスピーディで、はやいもので即日融資を受けることができます。

ビジネスローンのメリット
・無担保・無保証で借り入れが可能
・融資条件が優しい
・審査スピードが早く早いものでは即日で融資受けられる

    

ビジネスローンのデメリット
・金利が高い(2%~15%)
・今後銀行で融資を受ける際に影響がある可能性がある

     

⑧エンジェル投資家

エンジェル投資家とは、元経営者や実業家から出資を受けることによる資金調達の方法です。
返済義務のない資金を調達することができます。

個人投資家は出資をすることで株式を保有し、成長したときに売却をし利益を得たり、次世代の起業家支援を目的としています。
ベンチャーキャピタルとの違いは、調達できる資金の額が数百万円から数千万円と少額です。

エンジェル投資家と出会う手段としてはマッチングサイトやセミナー、SNSなどがありますが、実際に出資してもらうには、魅力的な事業プランと成長性をエンジェル投資家に認めてもらわなければならず、実際は非常に狭き門となっています。

エンジェル投資家のメリット
・出資金には利息を払う必要や返済の義務がない
・エンジェル投資家の多くは引退した経営者や実業家。豊富な経験や知識からアドバイスが受けられる

エンジェル投資家のデメリット
・経営干渉される可能性がある
・事業の独自性や成長性が期待できないと資金調達は難しい

⑨ベンチャーキャピタル

べンチャーキャピタルとは、投資会社から出資を受けることによる資金調達の方法です。出資を受けるには、
ベンチャー企業やスタートアップ企業など、大きな成長が見込まれる未上場の企業であることが必要です。
出資を受ける企業は、返済義務のない出資を受けることができ、融資限度額以上の資金調達額ができます。
出資を行った投資会社は、企業がまだ未上場の内に出資をし株式を買い、その企業が上場したり成長をした時に株式や事業を売却することで利益を得ることを目的としています。

ベンチャーキャピタルのメリット
・出資金には利息を払う必要や返済の義務がない
・数億円規模の融資限度額以上の資金調達ができる
・経営に関するアドバイスやサポートが受けられる

ベンチャーキャピタルのデメリット
・ベンチャーキャピタルの経営方針に従わなくてはならない
・成長が見込めないと判断された場合出資金の早期回収が行われる可能性がある
・事業の独自性や成長性が期待できないと資金調達は難しい
・審査が厳しい

打ち合わせをする男性

2.超実践的! 中小企業・個人事業主が活用できる資金調達方法3選

     

2-1.日本政策金融公庫からの融資 (創業時におすすめ)

創業時に金融機関からの融資を検討する場合はまず、日本政策金融公庫に申込をしてください。

創業時の融資に積極的に取り組んでくれるからです。
無担保、無保証人で借入ができることも大きなメリットです。
また融資申し込みから融資の実行まで1カ月程度とスピードも速いです。

【日本政策金融公庫 創業融資の特徴】

項目内容
対象者新たに事業を始める又は、事業開始後税務申告を
2期終えていない個人事業や法人
自己資金要件創業資金総額の10分の1以上の自己資金
資金の使い道事業を始めるため、または事業開始後に必要となる
設備資金と運転資金
融資限度額3,000万円(うち運転資金1,500万円)
返済期間設備資金20年以内、運転資金7年以内
摘要される制度による
利率(年)2.4%~2.8%程度
担保・保証人原則不要
実行までの期間1カ月程度

【日本政策金融公庫での融資の流れ】

日本政策金融公庫での融資の流れ

①事前相談(最寄りの支店へ事前に電話)

各管轄している日本政策金融公庫の各支店の窓口へ、電話で申し込みをします。

法人で創業する場合は、本店所在地、個人事業の場合は創業予定地の近くの日本政策金融公庫の支店になります。

②借入申込書・創業計画書の作成(自宅で作成)

作成書類と添付書類は下記のとおりです。

【作成書類と添付書類】
・創業計画書
日本政策金融公庫のHP及び、日本政策金融公庫の各支店の窓口で手に入れることができます。
(創業計画書PDF)
(創業計画書Excel)
・借入申込書
日本政策金融公庫のHP及び、日本政策金融公庫の各支店の窓口で手に入れることができます。
(借入申込書PDF)
(参考サイト)日本政策金融公庫
・勤務時代の給与所得の源泉徴収票
・通帳コピー
・設備資金がある場合は見積書コピー
・法人の場合は、登記簿謄本のコピー
・店舗や事業所の不動産賃貸借契約書コピー
・営業について許認可が必要な業種は、許認可証コピー
・水道光熱費などの公共料金支払領収書(口座振替の場合は、通帳で確認)

③申込(郵送)

上記②で作成した借入申込書や創業計画書、添付書類を郵送で提出します。

④公庫面談・審査

持参するものは、通帳の原本や写真付きの身分証明書、事業計画を説明する資料を持参してください。

面談時間は1時間程度です。
面談の内容は、基本的には提出した創業計画書の中身について質問されます。
的確に答えられるように準備しておきましょう。
審査は、実際に現地調査として店舗や工場、事業所の訪問があります。

⑤融資決定(電話連絡)

審査結果は、電話で連絡があります。
面談後3週間くらいかかります。融資決定後に契約書類などが郵送で送られてきます。

⑥契約書の送付(郵送)

契約書類を郵送で提出してください。

⑦融資実行(指定口座へ入金)

契約書類の返送後、不備がなければ5営業日程度で入金があります。

2-2.保証協会付き銀行融資

事業をしていく上では、銀行とのお付き合いは必ず必要になります。

日本政策金融公庫の融資を受けた後には銀行からの融資を受けることをお勧めします。

【保証協会付き融資の特徴(制度により異なるため一例を記載)】

項目内容
対象者創業者又は創業後5年未満の中小企業の方
自己資金要件要件はなし。
ただし一定の自己資金は必要(審査結果に影響)
資金の使い道運転資金と設備資金
融資限度額3,500万(運転資金は2,500万円)
返済期間運転資金5年以内、設備資金は10年以内
利率(年)各金融機関の金利 1.5%程度+保証料率1.5%程度
担保・保証人法人代表者が保証人
実行までの期間1カ月半~2カ月

     

保証協会付き融資の流れ

保証協会付き融資の流れ

①事前相談(最寄りの金融機関の支店へ、事前に電話予約後に窓口で相談)

都市銀行よりも地方銀行、地方銀行よりも信用金庫をお選びいただくことをおすすめします。
親身になって相談に乗ってくれます。

②借入申込書・創業計画書の作成(自宅で作成)

提出書類は下記のとおりです。信用保証協会に提出する書類も含まれますが、金融機関経由で送ってくれます。

【提出書類 一覧】
 ・創業計画書
 ・保証申込書
 ・登記簿謄本
 ・見積書
 ・店舗や事業所の不動産賃貸借契約書コピー
 ・営業について許認可が必要な業種は、許認可証コピー
 ・法人設立届出書
 ・法人印鑑証明書
 ・代表者個人の印鑑証明書
 ・水道光熱費などの公共料金支払領収書(口座振替の場合は、通帳で確認)

③申込(郵送又は窓口提出)

上記②資料の準備ができたら、銀行担当者の指示に従ってください。

郵送ではなく、担当者に直接渡すと、その場で不足事項などの確認が取れるためおすすめです。

④金融機関の面談当日(各支店へ)

金融機関担当者と各支店で面談が行われます。
面談の内容は、基本的には提出した創業計画書の中身について質問されます。
的確に答えられるように準備しておきましょう。

⑤結果通知(電話で連絡がきます)

信用保証協会に申込みすらできない場合は、この時点で審査落ちした旨の連絡がきます。

⑥信用保証協会面談(事前に電話連絡後、店舗や事業所で面談)

信用保証協会の担当者から連絡がきて、日程調整後に面談が行われます。

⑦信用保証協会の結果通知(電話で連絡がきます)

審査結果が電話で連絡がきます。

⑧金融機関の融資決定(電話連絡)

金融機関担当者から、電話で連絡がきます。

⑨融資の契約書類が送られてきます

融資の契約書類が郵便で送られてきますので、記入し返送します。

⑩融資実行(申し込みをした金融機関口座へ入金)

契約書類の返送後、不備がなければ5営業日程度で入金があります。

【銀行選びのコツ】
保証協会付き融資は、民間のさまざまな金融機関が窓口となっています。
都市銀行や地方銀行、信用金庫や信用組合などの金融機関がありますが、おすすめは信用金庫です。

銀行は株式会社であるため、利益を優先します。
特に都市銀行は大企業を含む全国の企業と取引をしていますので、貸し出しした資金の回収ができないリスクの高い中小企業は取引が難しいのが現実です。

それに対して、信用金庫は地域の方々が会員となり互いに地域の繁栄を図る相互扶助を目的としており、主な取引先が地域の中小企業や個人であるため、親身になって対応してくれます。

    

2-3.小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金とは、持続的な経営に向けた経営計画に基づく、
小規模事業者等の地道な販路開拓や販路開拓に合わせて行う業務の効率化の取組を補助してくれる制度のことです。

商工会議所が主体となっており、商工会・商工会議所の支援を受けることができます。
補助金を採択されるためにはしっかりとした経営計画書を作成することが重要になります。

【小規模事業者持続化補助金の特徴】

公募期間年に複数回あり
対象者小規模事業者であること
(業種ごとの従業員数で判断)
対象となる経費機械装置設置費・広報費・展示会出展費・旅費・開発費・資料購入費・雑役務費・借料・専門家謝金・専門家旅費・設備処分費・委託費・外注費
補助率補助対象と認められた経費の2/3
補助上限50万円(特例適用で100万円)

※現在、新型コロナウイルスの影響により小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】も公募が行われています。
感染拡大防止のための対人接触機会の減少と事業継続を両立させてる、ポストコロナを踏まえた新たなビジネスやサービスへの取組を支援する補助金です。
補助率は3/4、補助上限100万円と魅力的なものになっています。(2021年4月時点)

【補助金手続きの流れ】

補助金手続きの流れ

①補助金の申請書類の作成・提出 

公募期間中に必要書類を作成し提出します。
郵送で提出する場合やインターネット上で電子申請を行います。

提出書類は、助成金・補助金ごとに異なりますが、所定の書式の書類や経営に関する計画書などの提出が求められます。

②審査

専門家による審査が行われます。おおよそ1カ月から2カ月ほどかかります。

必要な書類が揃っているか、条件をクリアしているのかや、経営計画書の内容などが審査にかけれらます。

③審査結果の通知

書面にて審査結果の合否が通知されます。

④補助事業の対象期間

申請時に提出した計画書に基づいて、事業を行っていきます。
原則、審査の合否の後の助成・補助対象期間にかかった費用が助成金・補助金の対象になります。

⑤事業の実施報告

助成・補助対象期間が終了したら、事業の報告、実際にかかった経費の報告を行います。
報告書の作成し、実際にかかった経費の証拠書類(契約書や領収書など)を提出します。

⑥補助金の交付

報告書を提出し、経費が申請時の計画書通りに使われたという事が認められて初めて助成金・補助金が交付されます。

助成金・補助金の交付後、その後何年かにわたって、事業の状況の報告を行わないといけないものもあります。

【補助金が採択される経営計画書作成のコツ】

1.自社を客観的に分析できている

経営計画を作成するには、自社の経営状況をきちんと把握していなければなりません。
自社の製品やサービスの強みや弱み、自社を取り巻く環境を客観的に適切に把握していることを示し、
今現在自社がどのような立場にあるのかを示していきます。

2.経営の方針・目標が具体的

自社の経営状況を踏まえた、今後の経営の方針や目標を数値などを用いて具体的に示します。

3.補助事業が有効で現実味がある

今後の経営の目標の達成のために有効な事業計画であること、実現の可能性が高いことを具体的に示していきます。
どのような商品、サービスを提供するのか、そのための人材の確保や資源の目途が立っていること、
どのような方法で販売し売上を上げていくのかというところまで示す必要があります。
絵に描いた餅にならないように綿密に経営計画を練っていきます。

4.客観性や具体性がある

客観性や具体性を持たせるためには、数値を活用し、その数字の根拠を示す必要があります。
なぜこの数値なのか、どのようにしてその目標数値を達成するのかを示すことで第3者がみても納得のいく計画書が作成できます。

5.誰が見てもわかりやすい

審査員に自社のことを、この経営計画書だけで、伝え判断をしてもらわなければなりません。
とにかくわかりやすく、商品やサービスなどは写真や表などを活用し、どのような事業をやっていて、どんなところが強みなのかをイメージしやすく記載していきます。特に、専門用語などを使わないように注意しましょう。

6.専門家にチェックしてもらっている

助成金や補助金、できる限り活用したい!と考えていても、
「書類を作成する時間がない…」「文章を書いたり、計画書をつくるのは苦手…」と言う方は、専門家へ依頼することをおすすめします。
プロならではの独自のノウハウを活かし、質の高い書類を作成してもらうことができ、採択される確率が上がる可能性が高いです。
コストはかかってしまいますが、ご自身は本業に集中することができ、最終的に採択されて補助金がもらえれば、メリットは大きいと言えます。

助成金・補助金について詳しくは、こちらの記事を参考にしてください。
【起業時に活用できる助成金や補助金を徹底解説】

    

3.専門家が教える資金調達のコツ

3-1.自己資金を用意しましょう

自己資金は多ければ多いほど資金調達の成功率は上昇します。
事業に必要な資金の1/3を目標に自己資金を用意しておきましょう。

1/3の資金の準備が難しい場合は、株や保険を解約して資金を集めたり、
事業に必要な資金を抑えてスモールスタートをすることによって自己資金割合を高めることを検討しましょう。

3-2難易度の低い順から検討しましょう

1章では、様々な資金調達の方法を紹介しました。

それぞれメリット・デメリットがありますが、基本的には難易度の低い順から挑戦をしてみてください。
迷った時は、目的や資金が調達できるまでの時間を確認し検討してみてください。

3-3.しっかりとした事業計画書を作成しましょう

金融機関から融資を受けるためには審査を通過する必要があります。

審査を通過するためには、売上や事業計画の実現性の高い事業計画書を作成する必要があります。
まずは、日本政策金融公庫の創業計画書のフォーマットを活用して作成してみてください。

創業計画書をダウンロードして作成してみましょう。
(創業計画書PDF)
(創業計画書Excel)
(参考サイト)日本政策金融公庫

事業計画書の書き方について詳しくは、こちらの記事を参考にしてください。
【はじめてでも、事業計画書がつくれる!実践型の事業計画書の書き方と手順を専門家が解説します!】

3-4.賢く組み合わせて活用しましょう

1.起業時は自己資金と融資の組み合わせで

自己資金だけで事業ができることに越したことはありませんが、少しでも資金に不安がある場合は、起業時に金融機関からの融資を受けておくことをお勧めします。

起業時は、まだ売上などの実績がないため、計画だけで融資を申しこむことができるからです。

仮に、自己資金だけで事業をスタートし予定よりも売上が伸びず、資金繰りが厳しくなってきた頃に、融資を申込しても、赤字という実績ができてしまっている為、融資を受けることは困難になります。

2.融資を受けて手元資金に余裕ができたら補助金に挑戦

融資を受けて手元資金に余裕ができたら、新たな事業や新たな投資のために補助金に挑戦してみましょう。

補助金は基本的に後払いになりますので、手元資金から先に支払いが必要になります。
融資を受け手元に余裕があるときに挑戦してみましょう。

もちろん補助金は審査がありますので、必ずもらえるものではありませんが、
資金が後から戻ってくる可能性があると考えると新たな事業や投資に挑戦しやすくなります。

3-5.専門家を活用しましょう

どの資金調達方法も、審査や自身の事業内容の魅力を伝える必要があります。
そのための事業計画書の作成や手続きは、実際に事業をしながらではとても大変です。

また融資については、一度申込をして失敗してしまうと約半年間は再申し込みが難しいとされています。
効率的に資金調達をするためにも専門家の活用をお勧めします。

資金調達や事業計画作成の支援をしている専門家としては、「認定支援機関」という機関があります。

認定支援機関とは、専門的知識、実務経験がある金融機関や税理士などが、
中小企業経営力強化支援法に基づき国から認定を受けている機関です。

中小企業の経営に関する悩みや相談にのり、現状の課題や改善のアドバイス、事業計画の作成、資金調達の支援などを行い、経営力強化を行うことを目的としています。

中小企業は認定支援機関において経営相談などのサポートが受けられます。

創業融資サポート

4.まとめ

今回は資金調達の方法を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
まとめると以下のようになります。

1.資金調達の方法の特徴を抑えて自分に合った資金調達法方法を検討してください。
2.中小企業や個人事業主は
●「日本政策金融公庫の融資」
●「保証協会付き融資」
●「補助金」  から検討してみてください。
3.資金調達のコツを抑えて効率よく資金調達しましょう。

資金調達の方法はたくさんありますが、実際に活用できるものは限られています。
正しく理解し、効率よく資金調達をして事業をスタートしていきましょう。

創業融資サポート

記事の監修者
税理士 永島 俊晶 (ながしま としあき)

・永島税理士事務所、代表税理士 
・財務経営コンサル会社、代表取締役
・経産省認定「経営革新等支援機関」
・M&Aアドバイザー
・AFP(ファイナンシャルプランナー)

経営計画書と財務戦略を武器にして永続経営の起業支援を行う。
毎月70人以上の経営者の支援をする中で、成功・失敗事例から学んだノウハウや、経営者として得た知見を発信しています。

<講演会>
各自治体の創業者研修、経営力養成講座、一部上場企業営業研修など講師として実績多数

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