コロナ融資は2回以上受けられる?日本政策金融公庫の審査基準とは

コロナ融資は2回以上受けられる?日本政策金融公庫の審査基準とは

新型コロナウイルス感染症は未だその猛威を振るい続けています。先日は変異種が確認されさらに収束が遠のきました。新型コロナウイルス感染症のために、売上が急激に減少した企業は日本政策金融公庫のコロナ融資等を利用してこの危機を乗り越えようと画策してきましたが、変異種の確認も相まって以前同様の売上が確保できるのはまだ先のことになりそうです。今後追加融資が必要となった場合、コロナ融資を再び受けることはできるのでしょうか?

結論から申しますと、コロナ融資は2回以上受けられます。ただしその条件は1回目よりも厳しくなります。2回目以降のコロナ融資を滞りなく受けるために、必要な知識を身につけておきましょう。

コロナ融資は2回以上受けられます

1度コロナ融資を受けていたとしても、コロナ融資を再び受けることができます。そもそもコロナ融資が利用できる人は「新型コロナウイルス感染症により一時的に業績悪化をきたしている人」で、コロナ融資を受けたかどうかは関係ありません。

また、コロナ融資が開始された頃は、3-6ヶ月程度の運転資金を目安に融資されていました。しかしコロナによる不況が長引き、かつ先行きが不透明な現在では、1回目に融資した資金が底をつきかけている企業も増えてきているのです。

コロナ融資とは

コロナ融資とは、正式名称を新型コロナウイルス感染症特別貸付といい、日本政策金融公庫が取り扱っている融資制度です。コロナ融資は新型コロナウイルス感染症の影響を鑑みて変更されていますので、融資申込の前に最新の情報をチェックするのが良いでしょう。下記に2020年12月現在のコロナ融資の情報をまとめます。

個人企業や小規模企業

新型コロナウイルス感染症の影響で、一時的かつ一定以上売上高が減少している事業者が対象です。

融資限度額:8000万円

返済期間:据え置き期間5年を含み15年または20年以内

担保:無担保

金利:基準金利

中小企業

新型コロナウイルス感染症の影響で、一時的かつ一定以上売上高が減少しており、中投機的にはその業態が回復し発展することが見込まれる中小企業者が対象です。

融資限度額:6億円
返済期間:据え置き期間5年を含み15年または20年以内

担保:無担保

金利:基準金利

追加融資に必要な書類

  • 個人の場合
  • 借入申込書
  • 新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少の申告書
  • 最近2期分の確定申告書コピー
  • 法人の場合
  • 借入申込書
  • 新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少の申告書
  • 最近2期分の確定申告書・決算書コピー

コロナ融資を利用すれば、最大6億円もの大金を無担保かつ低金利で借りられます。利率には日本政策金融公庫の基準利率が用いられますが、融資資金のうち一部は3年までは標準金利-0.9%で貸付されます。さらに一部の事業者については、基準利率-0.9%の部分に対して中小企業基盤整備機構より利子補給を受けることで、当初3年間は実質無利子となります。つまり3年間はどれだけ融資を受けても無利子となる可能性があるということです。

2回目のコロナ融資が通らないケース

まず2回目のコロナ融資では、1回目よりも審査が厳しくなることを念頭においてください。1回目のコロナ融資は緊急事態を乗り切るためにスピード重視で融資を実行していました。急を要する案件が多発していたために、じっくりと吟味している余裕がなかったのです。

しかし2回目の融資となると、1回目の融資を含めて返済可能かが審査の対象となり、慎重な判断がなされます。そのため「コロナ融資が底を尽きそうだから」と確固たる根拠がないまま追加融資を希望したとしても、審査に通らないケースがあるのです。

いちど融資不可になると3ヶ月は融資が受けられない

コロナ融資に限らず、一度融資が断られると3ヶ月は融資の申し込みができないと言われています。また一度融資審査を受けると、その時の記録が残ります。ですから審査に通らなかった記録も残っており、次回の融資審査の際には、前回クリアできなかった問題を解決しておかなければならないのです。つまり1回目のコロナ融資ではそれほど問題にならなかった事も、2回目の融資では根掘り葉掘り聞かれた上に融資不可となる可能性があります。そのため2回目のコロナ融資の審査を受ける前に、しっかりとした準備をしておく必要があるのです。

2回目以降のコロナ融資を成功させるには

1回目より審査が厳しい2回目以降の融資を成功させるには、返済可能な資金計画表を練り上げることが最も重要です。

そもそも金融機関は返済の目処が立っていない事業者への貸付は行いません。コロナ融資の1回目は返済計画がそれほど作り込まれていなくても問題ありませんでしたが、これからは、同じようにはいきません。通常時の融資と同様程度の資料を作成しましょう。新型コロナウイルス感染症の終息を待たずともきちんと返済できるように、事業展開を非接触型に方向転換したり、新しい売上を模索したり、支出をなるべく抑えたりといったプランを盛り込む必要があります。

資料作成に不安を感じる人や苦手な人は、税理士等に相談して見やすく融資審査に通りやすい資料を作り上げてください。

資金繰り表

資金使途を正確に伝えましょう。

まずコロナによって業績が悪化した事実を、前年度までの売上高や利益を用いて説明しましょう。

次に必要なのが1回目のコロナ融資の資金使途です。追加融資を希望するなら、前回の資金をどのように使ったのかを説明しなければなりません。融資資金の使い道を金額と共に明示しましょう。

そして最後に、追加融資がいくら必要で、どのように使うのかを数字で示します。

上記はすべて、いつ、何に、いくら使ったのかを正確に伝えられなければいけません。詳細な資金繰り表を作成しておくと、担当者からの質問にもスムーズに答えられますし、担当者も納得しやすいです。まずはこれまでのキャッシュフローを資金繰り表にまとめましょう。

  • 簡単な資金繰り表の作り方

前月繰越・収入・支出・収支合計・翌月繰越

苦手な人は上記の5項目だけでまずは構いません。月ごとにこれら5項目を計算してください。

このうち収入の内訳、支出の内訳を分類し、将来何にどれだけの資金が必要になるかを洗い出しましょう。この費用のうち足りないぶんが追加融資で受けるべき金額です。

事業計画書

追加融資を含めた今後の返済計画を伝えます。

業績が落ち込んでいる場合は回復させるための具体的施策も盛り込みましょう。

  • 簡単な事業計画書の作り方

創業時にも融資を受けているのなら、事業計画書はすでに作っておられるでしょう。その様式を利用しても問題ありません。ただし収支計画と事業の見通し、融資の状況など、融資審査に関わる部分は修正しましょう。「追加融資をきっちり返済できる計画になっているか」が見られますので、返済計画が最も重要です。きっちり返済するためには収支計画や事業の見直しが不可欠です。競合他社がコロナ禍でどのように利益を維持しているのかの調査や、消費行動の分析、落とし込みなどが迫られます。

日本政策金融公庫以外から借りる方法も

すでに取引のある金融機関があるのなら、日本政策金融公庫以外からの借り入れも検討してください。特に開業間もない事業者は、日本政策金融公庫のコロナ融資に申し込めないケースも見受けられます。今まで取引したことのある金融機関なら、融資審査も比較的スムーズです。

日本政策金融公庫以外のコロナ融資には、制度融資の一種であるセーフティネット保証4,5号や、危機関連保証などがあります。

今回ご紹介する制度への申し込みは原則として市町村の窓口です。ただし2020年12月現在は、金融機関がワンストップで申請手続きを行なってくれます。以下の簡単にまとめますが、対象要件等の詳細については経済産業省のサイトをご確認ください。

セーフティネット保証4,5号

日本政策金融公庫が行う緊急時の融資施策の名称で、コロナ関係は4号(突発的な自然災害等)5号(業況の悪化している業種(全国的))の2種類です。

2020年12月現在において、申し込み期限は2021年3月31日まで。セーフティネット保証4号は地域制ですが、現在は全国47都道府県で発動されています。

セーフティネット保証では、主に以下の2点が実施されます。

  • いま返済に行き詰っている中小企業者の代わりに信用保証協会が一括返済してくれる
  • いま借り入れをしていても、信用保証協会を通して別枠の融資を受けられる

無担保無保証人でこれらを保証がされます。

セーフティネット保証を利用する場合、原則的に1%以内の保証料が課されますが、2020年12月現在は保証料ゼロ・または半額になります。

利用条件は、継続的に事業を行なっている事、売上高が一定以上減少している事などが挙げられます。

危機関連保証

制度です。大規模な自然災害や金融危機などの突発的な事態が起こり、中小企業の信用収縮が全国的に生じた際、売上高等が減少している中小企業者の資金繰り状況を支援するために作られました。

なお発動の指定期間は2020年12月現在で2021年1月31日までとなっています。

セーフティネット保証4号5号と同じく、無担保無保証任で融資元に対して信用保証協会を通じて一括返済してくれる制度です。

危機関連保証

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