女性が創業するときに知っておきたい資金調達方法や支援策一覧

女性が創業するときに知っておきたい資金調達方法や支援策一覧

創業する女性は年々増えており、2020年の調査では全開業者のうち21.4%が女性という結果になりました。

日本政策金融公庫総合研究所による2020年度新規開業実態調査より)

女性は家事・育児・介護などをこなしながら創業することも多いようですが、このようなハンデをもろともせずに新しい仕事を生み出しています。しかし家事育児等の負担は軽いものではありませんよね。このような観点からも女性が創業する際は受けられるサービスやサポート、助成金等をフル活用して、少しでも負担を減らしましょう。


女性起業家の資金調達方法

創業補助金(地域創造的起業補助金)

新たなニーズを興し、雇用の創出を促す創業プランを応援する補助金です。創業時の補助金として最も有名なものです。補助率は最大200万円までの範囲で経費の1/2以内です。認められる経費の範囲や資金調達の仕方によって補助金額が変わります。

2020年12月現在、募集は行われていません。しかし今後予算採択がなされれば新たに公募が開始する可能性も大いに考えられます。まずは頭の片隅に置いておきましょう。

ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)

働き方改革や賃上げ等に対応するため、事業者が今度数年に渡り取り組むサービス開発等の改善を行う設備投資等を支援するものです。補助率は経費の1/2以内。事業規模等で補助額の上限が異なりますが、一般型では100万円-1000万円、小規模型で100万円-500万円です。

詳細はものづくり補助金総合サイトをご確認ください。

IT導入補助金

ITツールの導入経費の一部を補助してくれる制度です。

申請時期等でA類型B類型に分けられます。

A類型150万円またはB類型450万円を上限として、経費の1/2以下を補助してくれます。

2020年度分は特別枠を含めすべての公募が終了しています。毎年5月あたりから申請開始となりますので、来年5月に忘れず申請しましょう。 詳細はIT導入補助金2020のサイトをご覧ください。

両立支援等助成金(女性活躍加速化コース)

女性を雇用しスキルアップを達成すると助成金が支給されるものです。

助成額は47.5万円。助成の対象となる数値目標と取組目標は厚労省で定められています。詳細は厚生労働省両立支援等助成金をご覧ください。これから女性を雇用する予定であれば、ぜひ活用していただきたい制度です。

地域中小企業応援ファンド(スタート・アップ応援型)

地域貢献性が高い新事業に取り組む中小企業者等の対象事業が採択された後、そのファンド運用益から資金の助成を受けることができます。対象者は中小企業の創業者やその支援機関等で、NPO法人も含まれます。助成金ですので返済の必要がなく、また複数年に渡り資金を助成するファンドもあります。助成資金を出すのは中小機構や都道府県です。一般の投資家等ではありません。

大まかな資金の流れは下記のとおりです。詳細は中小機構のサイトをご確認ください。

  • 中小機構や都道府県等が地域中小企業応援ファンドに出資する
  • 事業者が地域中小企業応援ファンドに事業審査の申込みを行う
  • ファンドに採択されれば助成を受けられる
  • 事業者は受けた助成を元に事業を推進させ、各都道府県の産業発展に貢献する

女性、若者/シニア起業家支援資金

低金利で融資を受けられる制度です。

補助金や助成金ではありませんが、女性であれば非常に安い金利で融資を受けられる制度です。創業者または事業開始後おおむね7年以内の人が利用対象者となります。

融資限度額は7200万円。利率は借入金額等により異なります。

詳細は日本政策金融公庫サイトへ。

そのほかの助成金・補助金情報

独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営するJ-Netを利用すると便利です。全国の補助金や助成金情報等を一括検索できます。また創業前には嬉しいセミナー情報や公募情報も掲載されています。ぜひご活用ください。

女性の起業の現状とハードル

女性による起業の現状

女性による起業が伸びて生きているとはいえまだ21.4%。創業する8割程度は男性です。女性による創業はまだまだ少ないのが現状なのです。なお女性が起業する理由で最も多いのは男性と同じく「これまでの仕事の経験や技能を生かせるから」ですが、「身につけた資格や知識を生かせるから」「地域や社会が必要とする事業だから」といった理由で創業を決意するのは女性の方が多いようです。なお開業する年齢は平均47歳。40歳代で開業する人が最も多く38.1%。次が30歳代で30.7%という結果になっています。このことから男女問わずある程度知識やスキルを身につけた上で創業にチャレンジしていることが伺い知れます。女性に限定すれば、子育てがひと段落して自分の時間に余裕が出てきた時期に創業する女性が多いのかもしれません。

子育てや介護との両立

女性が創業する上で最も重要なのがプライベートとの両立です。

起業すれば家事育児等で使っていた時間を削ることになります。ご家庭をお持ちの女性が起業する場合、ご家族のサポートが必要不可欠なのです。女性の活躍に前向きなパートナーがいる一方で、家事育児をおろそかにしてほしくないと考えるパートナーもいることでしょう。創業する前に、自分にとって何が重要で何が重要でないのか、じっくりと向き合ってみるのも良いかもしれません。人生の優先順位がはっきりすれば、自分が本当に望む未来に近づけますよ。

経営に関する知識やスキル

女性は男性に比べて経営や金銭的な知識に乏しいと言われています。

もちろん全員がそうではありませんが、資金管理や帳簿付けが苦手な人は、早めに税理士や会計士のようなプロに相談しておきましょう。

経営に関するノウハウなしに創業すると、うまくいかずに諦めてしまったり、資金繰りに行き詰ったりする可能性を高めてしまいます。これまで経営に関わったことがないなら、まずは3年続けるための経営ノウハウを知っておきましょう。中小機構や日本政策金融公庫、各種創業支援センター等を利用すると便利です。

女性が起業する前にしておくこと

家族の理解を得る

家事等に時間が取れなくなる可能性を家族でよく話し合って理解を得ておきましょう。育児や介護を一人で行なっているならなおさらです。家族の関係を良好に保ち、万が一の時にサポートしてもらうためにも、起業する内容やプランを納得行くまで話し合いましょう。上手に説得できれば、あなたの創業を手伝ってもらえるかもしれませんよ。

創業セミナーや相談会に出席する

経営ノウハウを得るためにも、創業セミナーや相談会に出席して情報収集を行いましょう。国や都道府県では専門家と相談できる窓口が設けられています。「このプランで大丈夫か相談したい」「起業について話し合える人がいない」など、不安や疑問点があるときは遠慮せずに頼りましょう。

  • 独立行政法人中小企業基盤整備機構

創業支援の一環として、起業相談やインキュベーション。オフィス(起業家向けの賃貸物件)の運営等を行なっています。経営相談は電話でも受け付けていますので、家にいながら相談できますよ。

  • 都道府県等の中小企業支援センター

受けられるサポートはセンターによりますが、創業支援はどのセンターでも取り扱っています。

たとえば千葉県ではチャレンジ企業支援センターにて、中小企業診断士や公認会計士、税理士、弁護士等による無料相談が受けられます。創業支援情報も取りまとめてくれているので、県内で創業する前に一読しておくと安心です。

  • 商工会議所

全国に点在する商工会議所も、創業時の心強い味方です。創業を目指す人を対象に、安価・無料で様々な創業支援を行なっています。専門家による無料相談・創業セミナーの開催・創業者交流会の開催・信用保証協会との提携融資等、創業に関する多くの情報が得られます。

  • 日本政策金融公庫

東京商工会議所が平成26年12月に発表した創業の実態に関する調査報告書によると、「創業時に際して相談した内容・相談したかった内容」の1位は「資金調達の方法」で、女性は59.6%でした。6割近くの女性が創業前に資金調達について悩んでいることが分かります。

その創業時の資金融資を積極的に行なっているのが日本政策金融公庫です。日本政策金融公庫では創業予定者や創業間もない人向けに無料相談を行ったり、創業専門のスタッフによる電話対応サービス、またサイト内でも多くの有益な情報を発信していたりします。資金調達以外にも相談可能です。

  • 税理士による中小起業支援も

税理士は創業に関して、税務や会計、経営の相談まで資金が関わることならほぼ何でも相談できる相手です。創業後はお金の計算をするために損益計算書や資金繰り表を作成することになるでしょうが、そのような事務作業がわずらわしいと感じるなら、税理士のようなプロの力を借りることになります。その際には創業の相談も依頼しましょう。税理士はあなたが儲からないと困ります。ですから親身になって相談に乗ってくれますよ。

人脈をつくり情報交換をおこなう

女性起業家はまだまだ少数派です。しかしだからこそ女性同士で団結しています。最近は女性起業家だけが集まるコミュニティや交流会が増えてきました。そのような女性だけのネットワークに参加して、人脈を増やして情報交換を行いましょう。最新の助成金情報や同業他社の動向、経営の話などが聞けるかもしれません。また女性ならではの問題点について話し合える場でもあります。子育てや家事との両立、家族の理解を得られない、創業の時間が取れないといった、女性なら誰しもが通る悩みについて分かち合える場でもあるのです。同じ様な経験を持つ人の話を参考にしたり悩みを共有したりして、一歩ずつ前に進んで行きましょう。

お客様の立場で商品やサービスを眺める

自分がほしいものと大多数の人がほしいものが同じであるとは限りませんよね。起業する前に、売り出そうとしている商品やサービスが本当に必要とされているかを考えましょう。

もしすでに似たような商品やサービスがあるのなら、どんな人にどれくらい売れているのか・自分の商品やサービスはどこが違うのかなどを購入者目線で眺めてください。難しい場合は家族や友人の意見を聞いてみましょう。お金を払ってでも買いたいものかどうかをチェックしてください。

お客様の立場で商品やサービスを眺める

創業融資(資金調達)方法に関連する記事

【個人事業主必見!】個人事業主の資金調達方法3ステップ【融資・補助金】

【個人事業主必見!】個人事業主の資金調達方法3ステップ【融資・補助金】

個人事業主が事業を始めるにはたくさんのものが必要です。
事務所を借りたり、備品を買ったり…そのためにまず必要なのは資金ですよね。
その資金、個人事業主でも資金調達出来ます!
自己資金だけで起業できるなら苦労しませんよね。全額自己資金で賄うことが出来なければ、どこかから資金を工面しな...
【個人事業主必見!】個人事業主の資金調達方法3ステップ【融資・補助金】の画像

日本政策金融公庫では教えてくれない!創業融資の必要書類と準備のコツ【起業の専門家が解説】

日本政策金融公庫では教えてくれない!創業融資の必要書類と準備のコツ【起業の専門家が解説】

「起業のために融資を受けるなら、日本政策金融公庫の創業融資がおすすめ!」などと話を聞き、今まさに申込の準備を進められているのではないでしょうか?
日本政策金融公庫の創業融資の申込には、創業計画書の作成や、多くの資料の提出が必要となり頭を悩ませている方が多いです。

そこで今回は、日...
日本政策金融公庫では教えてくれない!創業融資の必要書類と準備のコツ【起業の専門家が解説】の画像

日本政策金融公庫の創業計画書の書き方11ステップ!審査を通すためのテクニックを完全公開!

日本政策金融公庫の創業計画書の書き方11ステップ!審査を通すためのテクニックを完全公開!

念願の独立、起業。
他社にはないサービスを提供したい!店舗の内装は妥協したくない!
とこだわるほど、想像していた以上に開業資金は膨らんでしまうものです。
創業時の資金調達の選択肢として、日本政策金融公庫の創業融資制度があります。

日本政策金融公庫の創業融資を受けるためには、創業計画書...
日本政策金融公庫の創業計画書の書き方11ステップ!審査を通すためのテクニックを完全公開!の画像